
音楽療法やヒーリングミュージックという分野があるように、音楽には人の心を癒したりリラックスさせたりする効果があると言われています。
CDショップでは癒しやリラックス効果のある音楽のコーナーが設けられていたり、動画サイトでヒーリングミュージックをまとめた動画が人気だったり、リラックス効果の高い音楽というのは、ストレス社会に生きる現代人にとってニーズの高い分野です。
そこで今回は、音楽による癒しやリラックス効果について、おすすめの音楽と併せて詳しく解説していきます。
音楽にはどうしてリラックス効果があるの?
落ち込んだときに元気をもらったり、気分を前向きにしてもらったり、集中力を高めたり、音楽は私たちの心を動かす力を持ちます。そのなかでも特に注目なのが、音楽が持つリラックス効果。
なぜ私たちは音楽を聴くことで心と体をリラックスさせることができるのでしょうか。音楽がもたらす具体的な効果について詳しく見ていきましょう。
自立神経が整う
自律神経は呼吸や代謝、消化など私たちの生命を維持に関わる体のさまざまな働きを支配するもので、心と体を活動状態にする「交感神経」と、休息・安静状態にする「副交感神経」があります。
この2つのバランスが崩れてしまうと、神経が張り詰めた状態が続いてしまい、体のさまざまな器官に不調が現れてしまうことも。
リラックス効果がある音楽には副交感神経を高める働きがあるため、自律神経のバランスが整うというわけです。
ストレス解消
リラックス効果の音楽を聴いている時、脳内では「自然の鎮痛剤」とも呼ばれている脳内物質の「エンドルフィン」の分泌が増大します。
この脳内物質は美味しいものを食べている時や好きな人と話しているときに分泌される物質と同じで、多幸感をかじさせる効果があるため、ストレスを解消して前向きな気持ちにさせてくれるのです。
感情を落ち着かせる
激しい音楽やアップテンポの音楽を聴いた時に気分が高揚するように、音楽は私たちの心拍、血圧、血中の酸素量などの身体機能にも作用します。
そのため、リラックス効果のあるおだやかな音楽を聴いているときには、心拍数がゆっくりになって感情を落ち着かせることができるのです。
安眠
リラックス効果のある音楽は、脳の働きを落ち着かせて眠気を促進する作用があります。悩みがあったり、イライラしたりして神経が高ぶっている時には、穏やかな音楽によって心を鎮めることで安眠を得ることができるのです。
おすすめ!リラックス効果が期待できる音楽
音楽には私たちの心と体をリラックスさせる働きがありますが、どんなジャンルの音楽でも良いというわけではありません。
大切なのは心と体がリラックスしているときに出る「α波」と呼ばれる脳波を誘発したり、感情を落ち着かせる波長である「1/fゆらぎ」を多く含んだりしている音楽であるということ。
そのなかでも特におすすめの、高いリラックス効果が期待できる音楽について詳しく見ていきましょう。
クラシック
モーツアルトなどが代表格とされるクラシック音楽。これらには感情や情緒を落ち着かせる波長である「1/fゆらぎ」が多く含まれており、眠れない時などにもおすすめです。
また、イギリスの音楽療法学会によって世界で最も癒し効果が高い音楽であることが科学的に証明されたマルコ二・ユニオン作曲の「ウェイトレス」という作品も高いリラックス効果が期待できます。
川のせせらぎなど自然の音
川のせせらぎや鳥のさえずりといった自然音にも、モーツアルトなどのクラシックと同じように1/fゆらぎが多く含まれています。自然音を集めたCDや動画なども人気です。
自分の好きな音楽
音楽のジャンルに関わらず、聴いていて気分が良くなるのなら、例えアップテンポな今日であってもストレス発散効果やリラックス効果は期待できます。
いつ音楽を聴くと効果的なの?
音楽によるリラックス効果を得るためには、音楽を聴くタイミングも重要になってきます。クラシックや自然音などは、仕事や勉強などの休憩中や就寝前のように、体を休ませる時に聴くと良いでしょう。
おすすめは、音楽を聴きながらストレッチやマッサージを行うこと。音楽のリラックス効果によって副交感神経が活発に働き出すため、体の緊張が和らいで効率的に体をほぐすことができます。
また、音楽を聴く時には周りの環境にも気を配ることが大切です。理想的なのは、密閉型のヘッドホンを着用して、周りの音をしっかりと遮断すること。聴いている音楽に意識を集中することで、より高いリラックス効果を得ることができます。
仕事、子育て、家事、複雑な人間関係など、何かとストレスの多い時代に生きている私たち現代人。心と体の健康維持のためにも、ストレスはその都度上手に解消していくことが大切です。
ぜひ上記の内容を参考にして、音楽による癒しやリラックスの効果を実感してみてください。
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