
ヨガには常温の室内で行うものもありますが、「むくみ」が気になる方はホットヨガがおすすめです。ここではホットヨガで期待できるむくみ解消効果について詳しくご紹介します。
むくみが起こる仕組み
そもそもなぜ私たちの体はむくんでしまうのでしょうか。むくみとは、細胞と細胞の間に不要な水分が溜まり、排泄されずに停滞している状態です。本来、不要な水分は、静脈やリンパ管に流れ、汗や尿として体外に排出されるメカニズムを備えています。しかし運動量が少ない、呼吸が浅い、血流が悪い、水分摂取量が少ない、骨格が歪んでいるといったさまざまな要因が重なると、不要な水分や老廃物が細胞間に停滞し、これがむくみとなって現れるのです。
むくみが起こる原因
むくみが起こる原因には以下のようなものがあげられます。
運動不足による筋力の低下
運動量が少なく、日頃から運動不足が気になっている方、あるいは運動が嫌いだという方は体の循環機能が低下している可能性があります。循環機能が低下すると、血流やリンパの流れが悪くなったり、排泄機能が低下したりするなどし、むくみやすくなってしまうのです。
運動不足による循環機能の低下
運動不足による筋力の低下もむくみを引き起こすとされています。特に全身の筋肉の約7割を占める下半身の筋肉が低下すると、下半身がむくみやすくなるとされています。
デスクワークなどが招く姿勢の歪み
デスクワークなどが招く骨格の歪みもむくみを招くとされています。姿勢が悪く猫背だったり、骨盤に歪みがあったりすると、血流が悪くなり、老廃物の排出がスムーズに行われなくなり、むくんでしまうことも。
ホットヨガがむくみ解消につながる理由
ではなぜホットヨガは、むくみ解消につながるとされているのでしょうか。それはホットヨガに「血流改善」「筋力(インナーマッスル)強化」「(骨盤の)歪みの解消」という、むくみの3大要因を改善する効果が期待できるからです。
ホットヨガは血液の流れを改善するため
ホットヨガのレッスンを1回受けただけでも血液の流れはかなり良くなりますので、クラスの後にむくみが解消されていると感じる方が多くいます。特に夜のレッスンに参加した場合、「履いてきた靴が緩くなった」「靴下の跡が消えている」といったむくみ改善効果を体感する方もいます。
ホットヨガでインナーマッスルが鍛えられるため
むくみを改善させるためには、体の内側を正しく循環させる必要があるとされています。そのためには、力こぶのような体の外側から見ることができるアウターマッスルを強化するよりも、内側のインナーマッスルを鍛えた方が効果的です。
ホットヨガを少なくとも週に2回のレッスンを3ヶ月程度継続すると、筋肉が少しずつ増えてきます。特にヨガの呼吸法を日常生活でも取り入れられるようになると、姿勢の維持や内臓機能の活性化に関与するインナーマッスルが鍛えられていきます。
インナーマッスルは呼吸、特に息をしっかり長く吐き切ることで鍛えられます。呼吸法でむくみが改善されたり、ダイエットに成功したという話を聞くと信じられない方がほとんどだと思いますが、息をしっかり長く吐き切る呼吸法は私たちが無意識に行なっている呼吸とはまるで違います。少し時間はかかりますがヨガのクラスでぜひ呼吸法を習得してください。
ホットヨガは骨盤の歪みを改善するため
骨盤がゆがむことで、老廃物の排出がスムーズに行われず、むくみを引き起こしてしまう可能性があります。
骨盤の歪みを改善させるためには、少なくとも週に2回のレッスンを半年~1年は継続する必要があります。体の歪みとは、あなたの体の使い方の癖です。人間はどうしても楽な方に体を使う癖があります。そのため、今まで猫背だった方が正しい姿勢で生活する、あるいはいつも足を組んでいた方が組まないようにする、といった癖を取り除くのは容易ではないのです。
レッスンで少しずつ矯正し、日常生活にもそれを反映させていき、正しく体を使える時間を徐々に長くしていくことで歪まない体を目指しましょう。
むくみの解消におすすめのヨガのポーズ
それでは今すぐ実践できるむくみ解消におすすめのポーズを3つご紹介しましょう。
戦士の1番のポーズ
マットに立ったら、片脚を大きく後ろに引き、前脚は90度に曲げる。後ろ脚のかかとはマットに強く踏み込む。この時、引いた後ろ脚の付け根(鼠蹊部)とふくらはぎにストレッチを感じるようにする。前脚の踏み込みをキープしたまま、上半身を引き上げ、両手を頭の上で合わせて3~5呼吸キープする。
■効果:鼠蹊部のつまりやふくらはぎのむくみの改善が期待できる。
三日月のポーズ
マットに四つん這いになったら、右足を両手の間に入れ、左足は後ろに長く伸ばす。この時右膝は床に対して90度。左足の甲は寝かせる。両手を右膝の上に当てて、上半身を起こし、左脚の太もも前側、鼠蹊部のあたりにストレッチを感じるようにする。この状態で3~5呼吸キープする。
余裕があれば、さらに両手を耳の横で万歳し、上半身を上、あるいは後方に引き上げ、左脚のストレッチを強くし3~5呼吸キープする。反対の脚も同様に行う。
■効果:鼠蹊部のつまりを解消する。太ももの前側を細くし、ハムストリングスを強化する。
開脚のポーズ
マットの上で両足を左右に開き、自分に無理のない範囲で開脚を作る。開脚を作ったら、片方ずつお尻を持ち上げて、座骨をマットにのせ、背筋を伸ばす。背筋を伸ばして鼠蹊部と内腿のストレッチが感じられたらまずここで3~5呼吸キープ。
背筋を伸ばしてストレッチを感じたまま、浮きがちな膝の裏をマットに押し付けて脚全体をさらにストレッチし、3~5呼吸キープ。両つま先を自分の顔の方に向け、かかとを押し出すようにすると、さらにふくらはぎのストレッチが強くなる。背筋を伸ばしてもう一度3~5呼吸キープ。
最後、前に倒れることができそうであれば、呼吸と背筋を維持したまま、イタ気持ち良い程度に前屈を深めて3~5呼吸キープする。
■効果:脚全体の疲労回復、血流促進、リンパの流れの促進、骨盤の歪みの解消。
ホットヨガを行うことで、むくみが改善される可能性があります。むくみにお悩みの方は、ホットヨガを始めてみてはいかがでしょうか。
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- この記事を書いた人
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肩書:ヨガインストラクター、美容/健康ライター
性別:女性
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RYT200資格保有のヨガインストラクター。
心身のバランスを整える美容&ヘルスケアを伝えるべく、ライターとしても活動中。
「体だけでなく心のメンテナンスになるヨガをお伝えしていきます!」